役行者

役行者 (えんのぎょうじゃ)

役行者(えんのぎょうじゃ)は大和の葛城山麓で生まれ幼少の頃より梵字を書き仏像を彫る神童で、成人してからは山で修行し神通力を得、その後は諸国を巡り歩き多くの山を開山したと伝えられています。60余年を山岳修行に終始され修験道の祖と仰がれています。

箕面山瀧安寺は658年飛鳥時代、大瀧のもとで苦行の末弁財天の助法を受けてついに悟道した役行者が報恩のため瀧のそばに堂を建て弁財天を祀り箕面寺と称したことが始まりです。

役行者の伝説は各地に存在し、常に前鬼と後鬼を従えて行脚し呪術で魔物を退治し人々を助けたといわれています。66歳の時その法力を妬んだ人たちによって伊豆大島へ流罪されますが、のちに無罪とわかり国師として都に迎えられ、68歳の時再び箕面へ戻り山奥にある天上ヶ岳から昇天されました。ゆえに箕面山は役行者の悟道の地とともに、御終焉の聖地といわれています。

箕面と役行者の縁について、瀧安寺所蔵の「箕面寺秘密縁起絵巻」には次のように記してあります。

箕面山秘密縁起絵巻

役行者が葛城山で修行していた25歳の時、北西の方角に五色の雲を見て三鈷杵(さんこしょ)を投げたところ雲とともに飛んでいった。五色の雲を求めて箕面山を訪れた時、ふもとの「坂本」で歓喜天の化身である老翁と出会い、この山は修行の霊場で龍神の秘窟であると教えられる。山奥に踏み分け入ると大瀧の上の松に投げた三鈷杵が掛かっているのを見つけ、それ以後瀧のもとで修行する。

箕面寺秘密縁起絵巻
(江戸初期、箕面市指定文化財)